「ソフトウェアインスペクションワークショップ2009」@ITでニュース記事に

ここで紹介していたソフトウェアインスペクションワークショップ2009を7/2に開催した。その内容は、atmarkitのニュース記事("レビュー"とは、責め合うものではなく、品質を高め合うもの)になった。

定員60名を大幅に上回る申込みをいただき、開催10日前にして申込みを締切ることになった。100名の定員の会場はとてもせまく、普段の力が発揮できなかったのではないかと思う。

このワークショップの特徴の1つは、参加者によるハンズオンとハンズオン結果を(個人情報を削除し)公開していくことにある。参加者をオープンに募集し実施したものを論文を中心に調べたが、私が知る限り過去にはないようだ。ハンズオンでは、4500LOCのJavaソースコードをセキュリティの観点で1時間ちょっとで読むという内容だった。それでもアンケート結果によって、3割の参加者の方が普段よりも時間当たりの量は少ない、という結果が得られた。

ハンズオンでは3種類の技法を実施いただいた。うち、2技法はチェックリスト等のガイドに沿って読み進めていただくもので、1つの技法あたりガイドが4種類あり、全部で9種類(2技法 X 4種類 + 1技法)のハンズオン資料を準備した。題材はドイツのFraunhofer Institute for Experimental Software Engineeringからのもので、10日前に届いた英語版の要求仕様、ソースコード(表示メッセージやコメント)、設計書、技法の説明を和訳しなければならず準備のほうも相当厳しい状況だった。学生さんの援助なくして実施はできなかった。

事後アンケートの結果によると非常に評判がよかった。運営メンバとの雑談では、最後のパネルディスカッションの後、「このまま打ち上げいきましょう」と提案すれば多くの参加者が参加したのでは?という話題もあがるくらいだった。